コンピューティング

1995年 ”Business Week”はコンピュータ関連のコラムの表題を”computer Science”から”Information

Technology”に変更しました。 ”IT”の誕生です。 サイエンスという単語は、「体系化された知識」という

意味で用いられてきましたが、1850年頃から「自然科学 」”Natural Science”という意味で用いられる

ようになりました。 “Computer Science”から”IT”への転換は科学から技術、換言すれば産業への転換

ということになります。 実際にはこの転換が起こる前から、産業と呼ぶべき規模になっていたのです。

産業という視点での最初の大きな出来事はIBMが1964年にSystem360″を出荷したことです。

全ての業務に使える、すなわち360度の業務に有効なシステムでたちまちのうちに世界を席巻しましたが、

1984年に米国で売り上げがピークアウトしました。 これを第一世代(1G)コンピューティングと呼びましょう。

1979年ビジコープという会社がAppleⅡの上で動く”Visicalc”という表計算ソフトを創作し、慣例に従い、

コンピュータ会社であるアップル社へ売り込みに行きました。話しが不調に終わると、ビジコープ社はフロッピー

に書き込んで販売したのです。 これは爆発的に売れ、ソフトはコンピュータ・ベンダーではなく、創作者が

自分で販売する物になりました。これが第2世代(2G)で第3者ソフトの時代と特徴づけることができます。

さらにコンピュータ会社そのものは意味がなくなり、CPUのインテル、OS,オフィスのマイクロソフトの時代に

なりました。 1998年米国でPC販売が最初のピークを打ちます。

1993年にイリノイ大学でMosaicという最初のブラウザーのダウンロードが始まりました。1995年に出荷が

始まったWindows95搭載パソコンと相まって市場はインターネットサービスの時代に突入しました。

第3世代(3G)です。この時代を象徴する企業はネットワーク機器のシスコとヤフー、グーグルと言えます。

ここまでの推移を見ると、一つの世代は20年くらい続くものであり、不思議なことにそのピークの5年前に

画期的な新商品が登場していることが事実としてありました。

1993年に始まったインターネット世代の20年後から5年前と言いますと、2007年から8年になります。

この時始まる新しい技術、商品はジンクスどおりなら第4世代(4G)になるのですが、それは何でしょうか?

今のところ、それは「クラウド コンピューティング」ではないかと推測されます。